Michan通信。カリブ海はアンティグア・バーブーダにようこそ。

東カリブ地域,特にアンティグア・バーブーダ,セントキッツ・ネーヴィス,ドミニカ国(ドミニカ共和国ではない),セントルシア,セントビンセント及びグレナディーン諸島,グレナダ,トリニダード・トバゴ,の記事が多いです.2003年から2018年まで滞在していました.

2006/06/01 サンフェルナンドの漁師

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2006/06/01 サンフェルナンドの漁師

(注意:トリニダード島の南の方に特化したお話、トバゴ島カリブ海の海だからトリニダードのそれと全く装いが違う。)

家が掘っ立て小屋だものなあ、、、。水産局が作った倉庫が立派で、しかし利用されていないのは、立派な倉庫(個別に物置小屋が作られている)を漁民に渡すと中で住み始めてしまうなど問題などがあるのだそうな。だから3年前から今まで全く使われていないらしい。困ったものだ。

インド系の方が殆どで、マッドな遠浅なパリア湾で、底引き漁をする。トロール網の網目規制はあるがなされておらず、数センチの小魚まで一網打尽に。船内機のディーゼル船を使い数人で漁を行う。船外機は籠漁や刺し網を行う。当地、漁具規制など少しあるが、規制をチェックする機能が働いておらず野晒が現状。資源をバンバン痛めつけている。

トリニダード・トバゴでは持続的な漁業を考えるための新たなロビー活動をする場として現在新委員会が作られている。以前からはMonitoring Adversary Committeeがあったが、どうもうまく機能しなかったようだ。

こういう委員会やコミッティのあり方にも問題があるようで、私の目から見ると、政治家らの思案する人らがメンバーとなっている様である。たとえば、トバゴの漁民代表として選ばれるのは、名指しで個別に、なのである。やはり個人の興味が優先するのではなく、地方の現状を把握した代表が地方の問題点とニーズを代表して委員会で意見を述べられるようにする必要があると思われる。

規制などはトップダウンで漁民意識を変えて行く必要があるのだから、規制をするにあたってはその地方の問題点やニーズをよく取り込み、漁民の意見を反映しかつ漁民へフィードバックできるような仕組みにしないと、と思う。しかし、政治や利益が絡んでくるのでちょっと難しいかな。私の仕事としても「少し難」印をつけたいところ。

良い例はチリの前浜の漁業規制なのだが、、、。ここでの私の仕事もその「少し難」を打開するための基礎作りの部分をおこなっておりトバゴ漁民が参加できるボトムアップのトバゴ水産普及ワークグループを立ち上げている。昨日も定例会議を持ったが、皆やる気満々であり、これだけ問題意識を持った漁民と水産局員がいることで、将来のトバゴ将来は明るく、捨てたものではないと思う。