Michan通信。カリブ海はアンティグア・バーブーダにようこそ。

東カリブ地域,特にアンティグア・バーブーダ,セントキッツ・ネーヴィス,ドミニカ国(ドミニカ共和国ではない),セントルシア,セントビンセント及びグレナディーン諸島,グレナダ,トリニダード・トバゴ,の記事が多いです.2003年から2018年まで滞在していました.

2006-05-30 トリニダード南の都市、サンフェルナンドの魚市場

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2006-05-30 トリニダード南の都市、サンフェルナンドの魚市場

エビが沢山獲れる。フライにして塩だけで食べるのが好きだ。私がエビを買う時は獲れたばかりのエビを選ぶ。なぜって?

それにしてもトリニダードの魚市場、衛生的にもっとどうにかならないものだろうか?今まで訪れた国の中でも最低レベルだと思う。基本的に床にボロボロとは置かずにきちんと氷を使って入れ物に入れて欲しいな。大切な食物なのだから。

パリア湾は遠浅で泥々マッドだ。マングローブもあるし、栄養たっぷりなオリノコ河が流れ込むのでエビが成育するにはもってこい。

困ったことにサンフェルナンドから見た市場や下水など垂れ流し。そこで水浴びで体を清める方も沢山いる。特にインド系の人を見かけるが、こんな所で泳いでよくお腹をこわさないなと、心配する。

ところで今日30日はIndia Arrival Day休日である。神様を海で清める。インド料理を食べる。我が家もカレーライスだ。ちなみにトリニダード・トバゴの60%は インド人。トバゴだけを見ると黒人比率がもっと高くなる。

そういえば2003年10月の赴任時にトリニダード島の水産食品の衛生管理に対する改善計画を立案し実施し1年で完了するようにとトリニダード水産局長から要望があったのを思い出す。もっとも任期が1年しかなく時間的に難しいこと、それ以前に契約しているTOR(指示仕事)をこなすだけでも大変でそれが重要だ。結果的にここは試されていると思い意地もあって頑張ってみた。ちなみに、TORの方はどうするか?と局長に聞くと返事はTORはやらないでいいという。無理難題を言うと思ったものだ。きっとこういうのをパワーハラスメントと呼ぶのだろう。そこでなるほどピンときた、私が呼ばれた訳を。

というわけで頑張った。現地調査を元にした提案書作成から水産局員全員で参加型ワークショップを開催し計画の立案まで運んだ。しかし、実施するため厚生局など他の関連機関との連携や予算処置が必要になる次の調整・実施の段階で、今度は先方が一方的に手を引いてしまった。私は外部者だからまだいいが内部の職員は振り回されて大変だと思う。

パワーハラスメントでも無理難題でも、衛生状態を改善するという視点に立った課題や問題意識から見れば決して悪いことではなく、真面目に取り組むべきだと思う。本気なら5年位すぐに過ぎてしまうはず。その後、トバゴ島での活動(TOR)を実施することになったので、トリニダード島のこの衛生改善計画に直接取り組むことはできなかったが、トリニダードの同僚を含めチリへ技術交換研修に行き、基本的な衛生管理を学んだ。チリで衛生改善の指導を4年行った実績があるので、百聞は一見にしかずだ。今ではトリニダードの同僚もパワーハラスメントに悩まされながらも自国の市場の衛生管理や漁村施設を改善したく頑張っている。上記サンフェルナンドの漁村施設が新しく作られていて立派なものになっていた。そういう過程を同僚が学んでくれたことこそが大切だと思う。

後書き、サンフェルナンドの新しい漁村施設だが、漁民に利用してもらうはずなのに、漁民は今までの様に水揚げし生活している。なかなか意識改革をするのは難しいな。後日、水揚げの写真や、漁民の家の写真もアップデートしよう。